©100マイル地元食
EPISODE #166
【妻の回×お料理】旦那がいない夜のサイコロステーキ
「お母さん、お父さんまだ帰って来ないの?」
旦那がいない日の夕食は、子供たちが主役です。旦那が小豆島で「木桶職人復活プロジェクト」に参加している間も、我が家ではいつも通りの家族の食事がありました。
今週の妻の回は、3日間食べ続けた子供たちが大好きなお肉のメニューのお話です。
旦那がサラリーマンの仕事を辞めてから、長期で家を空けることが少なくなりました。勤めていたころは出張で1週間近くいないことはザラで、長男が産まれた直後にいたっては海外研修で半年いない時期もありました。
でも、そんな生活もすっかり忘れ、父親が家にいるのが当たり前になった子供達には、今回の2泊3日の小豆島行きは長く感じたようです。帰って来る日は夜遅くなので、子供達からしたら丸々3日間父親に会えない日が続きます。
「お父さんは明日の夜遅くに帰って来るから、明後日の朝には会えるよ。」
日にちの感覚が付いてきた長男(6)はガッカリ顔、まだよく分からない長女(3)はキョトン顔です。
「今日の夜は何食べたい?」
旦那が留守の日のご飯は、なるべく子供達のリクエストに応えるようにしてます。
「サイコロステーキ!」
2人揃って元気に答えてくれたのはいいのですが、まさか昨晩食べたばかりのサイコロステーキをリクエストされるとは思っていませんでした。
「昨日と同じでいいの?」
「うん。お母さん特製サイコロステーキとジャガイモね。」
昨年の夏に行った十勝旅行で食べた、池田牛のサイコロステーキがよっぽど美味しかったのか、事あるごとに子供達はサイコロステーキを食べたいと言ってきました。
でも、100マイル地元食ルールで買える牛肉は高級品、そうそう簡単には食べられません。そこで考えたのが豚の塊肉をサイコロ状に切って焼く、というもの。なんちゃってサイコロステーキ、通称「お母さん特製サイコロステーキ」です。
「ちょっと違う」と言われると思って出してみたら、思いのほか好評で、旦那が留守の時にはちょくちょくリクエストされる定番メニューになりました。
サイコロステーキは、サイコロ状に切った豚肉にフライパンでさっと焼き目を付けた後、オーブンで焼きます。そして、サイコロステーキといつも一緒に作るのがジャガイモのグリルです。お肉を入れる前にオーブンを予熱するのですが、温まる前から、ゴロゴロに切ったジャガイモを先に入れておきます。
予熱が済んで、お肉を入れて、こんがり焼き上がる頃には、ジャガイモにもゆっくりじっくり火が通ってホクホクになっています。お肉も野菜も同時に作れる、手抜きだけど罪悪感の少ない一石二鳥の料理です。
さらにこのジャガイモ、いい具合にあふれ出した肉汁も吸っていて風味があります。次の日に残ったジャガイモのグリルを、フライドポテトのように揚げて食べると、これまた絶品です。
食べたいとは言っていたけど本当に同じメニューでいいのかな?塩味が好きな子供たち、味付けも昨日と全く一緒です。ドキドキしながらお肉を食卓に並べると子供たちからは歓声が上がりました。
「そうそう、これ。やっぱりお母さん特製サイコロステーキは美味しいよね。」
母親としてはこれ以上ないくらいありがたい言葉です。
それにしても2日連続で同じメニューとは。私は同じ味では飽きてしまうので、以前、多目に作って冷凍しておいたトマトソースをかけて食べる事にしました。
そして旦那が返ってくる3日目、また夜ご飯のリクエストを聞いてみると、
「サイコロステーキ!」
結局旦那が留守にした3日間、毎晩同じメニューを食べ続けました。気に入ってくれたのは嬉しいのですが、さすがに3日連続とは。なんとも複雑な気持ちになってしまいました。
豚肩ロースのサイコロステーキ
じゃがいものグリル
※ジャガイモは切る大きさによって加熱時間が変わってくるので時間があまり無いときは小さめに切るといいです。低温から焼くことでジャガイモの甘味が増します。