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【食材調達】都会の直売所の変な活用方法

EPISODE #190

【食材調達】都会の直売所の変な活用方法

2018.4.26

食材調達

ある日の普通のお買い物。いつもの農産物の直売所に行きます。雪が解け、日に日に暖かくなる北海道。野菜売り場にも久しぶりに見る顔ぶれが並ぶようになりました。都会の直売所は、100マイル地元食の生活に役立っています。

今回は、都会の直売所や便利なサービスを活用するテクニックを紹介してします。

 

くるるの杜でお買い物

冷蔵庫の野菜庫がもうほとんど空っぽになっていました。年が明けたころ、それまで主役だった大根と白菜にレタスを食べ切ってしまうと、野菜庫に残るのはほうれん草や小松菜ぐらいでした。大根の煮物や白菜のスープ、レタスのサラダが食卓から消えて、野菜のメニューが減っていました。

定期的に行っている農産物の直売所が、札幌の我が家から南東に10マイル(16.5km)にあります。JAグループのホクレンが運営する「くるるの杜 農畜産物直売所」です。何度かブログにも登場していますが、我が家はそれ以上に何度も通っています。

その土地の野菜が売られている留寿都村や伊達市の直売所は文句なしに大好きです。一方で「くるるの杜」には少し別の理由で来ています。それは、この直売所に来ると、北海道中の今の野菜が見られるということです。つまり、この直売所1か所で、北海道の旬の野菜が分かるんです。

 

数カ月ぶりのレタスに興奮する

4月初めの今の時期、寒い北海道では野菜が作られる土地は限られます。雪が少ない太平洋側で、気温が高い南側。「北の湘南」と呼ばれる伊達市(神奈川県育ちの私にはなんとも照れくさい異名です。)や、函館の東側、森町や七飯町(ななえちょう)です。ビニールハウスを使った農業で、寒い冬の時期でも頑張って野菜を作ってくれています。

この日の野菜売り場は、今までと少し違いました。いつも通りのほうれん草や小松菜だけじゃなくて、レタスやキュウリ、スティックセニョールという細長いブロッコリーまで並んでいたのです。またしても、売場に並ぶ食べ物から春の訪れを感じることになりました。

くるるの杜の野菜

久しぶりに手にした野菜

「またレタスとキュウリのサラダが食べられる!」

他の人にはなかなか理解できない、妻と私だけの喜び。きゅうりが好きな長男(6)も喜ぶことでしょう。この直売所で、出始めた野菜と産地を覚えておいて、今度は産地まで直接買いに行く。そうすれば、より新鮮な野菜や、思いがけない別の野菜にも出会える。それが我が家のパターンになっています。

 

牛肉は生まれと育ちを調べて買う

この日は、もう一つおまけがありました。それが牛肉です。あまり知られていないようですが、北海道の牛肉生産量は日本一です。ちなみに2位は鹿児島県、3位が宮崎県です。乳牛用に生まれたけど雄だった牛や、乳を搾る役割を終えた牛も、牛肉として食べられるので多いのも頷けます。

100マイル地元食のルールでは、売場で「北海道産牛肉」を見つけてもすぐには買えないのがもどかしいところです。北海道は広大で、我が家から100マイルの範囲内に収まりません。範囲外の北海道で育てられた牛肉が入っているかもしれないので「北海道産牛肉」をすぐに買うことができないのです。

そんな時に頼りになるのが、「牛の個体識別番号」です。たぶん、普通の消費者でこの仕組みを知っている方はほとんどいないのでは、と思うほどマニアックなものです。個体識別番号を専用サイトで検索すると、その牛がどこで生まれ、育てられ、肉に加工されたのか、全ての履歴が分かるのです。

牛の個体識別番号

牛の個体識別番号

この日に見付けた「北海道産牛リブロース」の識別番号は「1391029502」。(独)家畜改良センターの「牛の個体識別情報検索サービス」で調べてみると、生まれと育ちは士幌町、加工が帯広市で、すべて100マイル範囲内でした。ここまで調べてやっと買うことができます。

 

便利さをうまく活用して幸せになる

普通の消費者とは少し違う我が家の買い物。でも、こんなことを繰り返している内に、地元の野菜の産地や旬、牛肉のトレーサビリティ―の仕組みには、相当に詳しくなってきました。詳しくなればなるだけ、買い物は楽しくなってきますし、美味しい旬の食材に出会うことも多くなります。

ラストディナーに向けて、食材はできるだけ友人から買っていきたいという本音はあるのですが、日々の家族の食卓を維持するために、便利な直売所を活用できるのはとてもありがたいことです。札幌という大都会に住んでいながら、北海道のすみずみから集まってくる食材にアクセスできるこんな直売所は貴重です。

日々の仕事や子育てに忙しい都会人にとって、買い物と調理も含めた食事全体にかけられる時間は限られています。直売所やサービスに詳しくなることで、そんなに手間と時間をかけないで、これまでの食卓をより幸せにすることができます。我が家のルールは少し特殊すぎますけど、我が家が見つけて活用している方法が役に立つこともあるかもしれませんね。

コメント

  1. 樋口 康 ひぐちこう より:

    鈴木さん
    こんにちは。

    北海道の農業団体(設計事務所)に勤務して昨年定年退職した、樋口と申します。
    はせがわファームの代表と中・高校の同級生です。

    貴殿夫婦の試みに異論はないのですが、育ち盛りの子供に100マイル地元食を強要する事には、反対します。

    農薬や食品添加物ならともかく、物流や技術が進歩した現在では、距離では無くて鮮度や安全性が重要だと思います。

    また、精神的なの安定も大切だと思います。

    あまり神経質にならずに、ゆったりと人生を歩んで下さいね。

    私自身は年頭に癌を経験して、健康第一を実感して暮らしております。

    失礼致しました。

    • 鈴木 俊介 より:

      樋口様

      こんにちは。ブログ著者の鈴木俊介と申します。
      ご意見いただきありがとうございます。

      おっしゃる通り、子供を100マイル地元食の挑戦に巻き込むことについては、慎重に考えるべきと妻とよく相談しています。
      正直なところ、何が正しいのか答えに行き着いていないかもしれません。

      私と妻は30年ちょっとの人生の中で、様々な食を幅広く経験した結果、今の形を選択しました。
      ですが、子供にとってはまだどんな食が世界にあるのかを知らず、1つの食生活を選択させるには早すぎると思いました。
      大人が他を知った上で1つを選ぶのと、子供が選択肢を知らないうちに1つを押し付けられるのでは意味が違うと考えたからです。

      今、子供たちと一緒に食べている100マイル地元食は、いわゆる標準的な家庭が食べている食事よりも、栄養や安全性、鮮度の面で劣っているとは全く思っていません。
      むしろ、子供たちの身体と心の成長を見ると、少なくとも問題は無いのかなと感じています。
      でも、どこかで、私たち夫婦の嗜好に、子供たちを付き合わせてしまっているという罪悪感は消えないかもしれません。

      その分、子供たちが学校や幼稚園の給食を残さず食べてきてくれると嬉しいですし、たまに息抜きになっている友人たちとの外食で普段食べていない、ハンバーガーやチョコレートを大喜びで食べていると聞くとほっとします。

      子供たちの人生の貴重な1年間を借りている今の間に、「偏った好みと価値観で受け取るのではなく、自分から探して納得して食べる楽しさ」を伝えたいと思っています。
      そのメッセージが、子供たちが大きくなった時にどんな意味として残るのか、彼らが何を選択するのか、はまだわかりません。
      子育ての結果がわかるずっと先までは、親の責任として、決めつけではなく、日々の変化に向き合っていければと考えています。

      気持ちが引き締まりました。ありがとうございます。お身体ご自愛ください。

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