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EPISODE #60
【食材調達】宮川農園さんの街中マルシェ
野菜の産地に出かけて行っても、よっぽどの幸運がなければ、なかなか農家さんと出会えません。ましてや、都会で普通の生活をしていては、そんな機会はほとんどありません。
ですが、1つだけ都会で農家さんと出会う方法があります。それが、農家さんが都会で開いてくれるマルシェです。
今回は、街中マルシェで農家さんと出会ったお話。
農家さんから野菜を直接購入する食生活の楽しさを知った我が家。農家さんから直接買うには、それなりに多くの農家さんとつながっておきたい。すでに、留寿都村のよしかわファームさん、同じく石崎農園さん、帯広市の斎藤農場さんとつながっています。
それぞれに鮮烈な出会いと、楽しくて美味しい思い出がいっぱいあります。ですが、我が家が消費する全ての野菜をこの3農家さんから買えている訳ではありません。たまにはスーパーやドライブがてら立ち寄った直売所で購入しています。
ということは、もっと農家さんとつながっていても良いはずです。そんなことを考えていたある日、Facebookで、ある農家さんのマルシェの情報が入ってきました。教えてくれたのは、以前、我が家に100マイル地元食ディナーを体験しに来てくれた蝦名さんでした。
去年のある日、共通の友人の声掛けで実現した、農業や食の世界の最前線で活躍している面白い方が集まった飲み会がありました。そこに、森平さんという方がいました。株式会社農業の未来研究所というコンサル会社の代表をされている方でした。
森平さんは、JAでのお仕事などで農業界での実績を上げ、最近独立された、熱い想いと志を持たれた方。その時、私は、前の会社で野菜果物の流通の仕事をしていましたので、いつか森平さんと一緒に何かしたいなと思っていました。
そんな森平さんが、札幌市の東隣、江別市の宮川農園さんとコラボした、直売マルシェを開くらしい。これは絶対行かなきゃ。場所は、我が家から10kmぐらいの、車で20分の街中でした。幼稚園にいる長男(6)以外の、妻、娘(3)、次男(0)と行ってきました。
幹線道路から少し入った午後の住宅街の中、駐車場のようなちょっとしたスペースにテント屋根が立っていました。そこには、スイートコーン、米、メロン、キャベツに、夏野菜のナスやトマトが、綺麗に可愛く美味しそうに並んでいます。
そこには、宮川農園のお母さんと息子さん達、そして、森平さんもいらっしゃいました。森平さんと、立ち話をしました。農家さんと消費者の距離を近づける1つの方法として、直売マルシェを開いていきたい。私も同じような考えを持っていたので、嬉しくなってしまいました。
皆さんとの会話を楽しみながら、何を買おうか物色します。お昼までに売り切れてしまい、急いで畑に採りに行ったスイートコーンは絶対買います。ちょうど切らしていたキャベツとトマトに、長男が好きなキュウリ、美味しそうだった小粒のイチゴも買いました。
そして、はじめ買う気はなかったのですが、宮川さんが米ナスを自信ありと薦めてくれました。大きくて皮がツヤツヤで、ずっしり重い米ナスでした。これは美味しいに違いない。最後には普通のナスのお土産ももらって、山盛りの野菜を買うことができました。
マルシェを後にする時には、我が家の長男と同じぐらいの歳の、宮川さんの息子さんが、マスコットキャラクターと役職が書かれた名刺をくれました。この素敵な演出で、私と妻の心はがっちりと掴まれてしまいました。このマルシェは、定期的に開く予定のようです。次回は、2017年9月9日(土)。また行きたいと思わせる、素敵な出会いでした。
帰ってすぐに、畑でもいだばかりのスイートコーンを茹でます。茹で上がった熱々のコーンを半分に折り、妻とかじりつきました。プリプリジューシー!フレッシュな甘味が広がります。この今の季節だけの贅沢は、何度味わっても飽きません。
そして、米ナス。半分に切って、上富良野の豚ひき肉と、よしかわファームさんの大豆で漬けた自家製味噌で作った肉みそをたっぷり乗せ、オーブンでじっくり焼きます。宮川農園さんの米ナスで作った肉味噌田楽。この味だけでも、またマルシェに行きたいと思わせてくれます。