我が家が1年間の100マイル地元食の挑戦を始めて、1か月が経ちました。6月1日の始まりの日は、これから何を食べていけるのか不安でした。でも、新たな出会いや発見に助けられ、何とか”生きていける”レベルまで生活を立て直すことができました。

そして、1か月が経過した今、この食生活は、思っていたより楽しいことが分かってきました。6月ダイジェストの後半は、100マイル地元食の3つの楽しさをご紹介します。

これからの11か月も、頑張れるかもしれない。そう感じた1か月目の気付きです。

100マイル地元食の3つの楽しさ

この1か月で気が付いた楽しさは次の3つ。

  1. 新鮮な食材の本来の美味しさを味わう楽しさ
  2. 家族や友人と過ごす食の時間の楽しさ
  3. 生産者や産地との出会いの楽しさ

1.まずは、当たり前ですが、この食生活は圧倒的に新鮮で美味しいということ。100マイル(160.9㎞)の範囲は、車なら3~4時間の距離。我が家に届く食べ物は、もれなく新鮮なものです。時には、今、ちょっと前まで生きていた食材を買えることがあります。

そして、塩を基本とした、シンプルな味付けは、新鮮な食材の本来の美味しさを邪魔しません。また、すぐに旨味を足せる加工品の調味料が少ないことで、どうしたら、食材から旨味を引き出すことができるのか、工夫が生まれます。

時には、魚の骨を圧力鍋で煮出してダシをとる。ローストチキンのオーブンの鉄皿に残った肉汁でグレービーソースを作る。肉や魚に下味を付け数日冷蔵庫に入れて熟成させる。あの手この手で食材と向き合う。美味しくないはずがありません

2.この1か月で私や妻が最も長い時間過ごしたのは、間違いなくキッチンです。常に、何をどう料理するかを話しながら作業を進めます。そうすると、子供たちもキッチンに集まってきます。今日のご飯は何?何かお手伝いある?

かつては、リビングのソファの上、TVの前が我が家の中心でした。しかし、今ほど会話をしていたか自信がありません。今ではキッチンが我が家の中心。会話も笑い声も途切れません。何かを受け取る時間の使い方から、自分たちから行動する時間の使い方に変わりました。

そして、友人が我が家に来てくれた時は、さらに賑やかになります。おかしな挑戦をしている我が家を心配して、みんなが助けてくれます。むしろ、一緒になって考えて楽しんでくれる。100マイル地元食は、みんなを惹きつける引力があるようです。

3.家から徒歩圏内のスーパーや、ネット通販だけの狭い世界を飛び出し、食べ物が生まれる産地に行って買うことで、思いもよらない発見や感動が味わえます。

我が家から数時間車を走らせただけで、今までの人生で食べたことが無い食材や、本当に魅力的な食べ物に出会えます。そこには、必ず、生産した方の熱い想いがあります。これは旨いんだ、食べてくれ。生産者の皆さんの熱が直接伝わる距離まで行く。これがまた料理を美味しくさせてくれるのです。

美味しいだけのものを食べるなら、いつでもどこでも誰でもできる。ですが、あの人が作ったものを美味しく食べたい、これはなかなかできない。幸運な生産者との出会いが最高のスパイスになり、何気ないシンプルな料理を何倍も美味しくしてくれます

気付き始めた失っていたものの価値

この食生活を始める前は、日々、どんな物を食べようか、多くの、むしろ多すぎるほどの選択肢の中から選んでいました。その選択肢は、全て誰かが用意してくれた無機質なもの。それがあの日、すっかり目の前から消えてしまいました。

食べ物の選択肢が無い中で、必要な物は何かを考え、自ら探していく。そして、やっと出会った100マイル範囲内の食べ物を買う。そこには選択肢などありません。しかし、一見、無駄に感じるこの時間が、深い喜びを与えてくれたのです。

無駄な時間、無駄な手間、無駄なルールに無駄な挑戦。ですが、本当に必要な食べ物を自ら探し、やっとの思いで見つけて買い、苦労して料理して食べる。現代都会人が追い求める利便性や合理性とはかけ離れた、真逆の価値が、そこにある気がします。

まだうまく説明できませんが、これからの11か月でより深く理解できるはずです。

7月は何が起きるか、誰に出会えるか

幸運にも、初めの1か月で100マイル地元食を楽しむ多くのヒントに出会うことができました。7月から、3つの楽しみをもっと追及すること、そして、もっともっと生産者の方たちに会いに行く、そして、もうちょっと食べる物のバリエーションを増やす。

やりたいこと、やらないといけないこと、アイディアがどんどん湧いてきます。もうあと11か月しかない。すぐにまた走り始めなければいけません。