©100マイル地元食
EPISODE #73
【妻の回】答えに困る質問
「で、実際、奥さん、どうなんですか?」
最近旦那と一緒に農家さんや、旦那の昔からの仕事仲間に会う機会が増え、必ずと言っていいほど、この質問をされるようになりました。
今週の妻の回は、妻が感じてる100マイル地元食への本音のお話です。
実際どうなんですか?...つまりは、(ご主人が仕事も辞めちゃって、変なルールの食生活を始めてますが、奥さん的には、)実際どう(お思い)なんですか?ということです。でも、この質問はなかなか答えるのが難しいのです。
100マイル地元食生活は、今のところ無邪気に「楽しいですよ!」と言えるほど楽なものではなく、かといって、しんどくて今すぐ止めたい、という訳でもありません。足りない調味料や食材が挙げればキリがありませんが、今の食事に不満があるかと言われれば、そんなことは決してありません。
むしろ、今まで作ったこともない料理や食材に挑戦するので、普段の食事がいろいろな新しい発見に溢れています。子供たちにせがまれた作ったチキンナゲットやクラッカー、アイスクリームなどは、今までの生活を続けていたら、とても自分で作ろうとは思わなかったと思います。
それに、実際に農家さんに会って畑を見せてもらう中で、いろんな話が聞けることは、子育てにここ数年間没頭していた私にとって、とても刺激的です。
とは言っても、遠出をして1日の3食のうち2食が、車の中でおにぎりやサンドイッチを頬張る日は、少し切ない気分になります。ちょっとずつ慣れてはきましたが。外食をしたい!、と思うことももちろんありますが、それは、楽がしたいという理由がほとんどです。たまの外食は、主婦にとってはとてもありがたい息抜きです。
そんな息抜きが、旅行中もできないのは少々辛いですが、それ以上の喜びを普段の食事から得られている気がします。と、こんなにのんきなことを言っていられるのも、実は私と子供たちにも例外ルールがあるからです。
100マイル地元食を始める前に旦那と相談したこと、それは子供たちのおやつをどうするか、という事でした。もちろん、家で食べるおやつは100マイル範囲内の材料で作ります。ですが問題は、子供がお友達と遊ぶ時でした。
今までお友達と遊ぶ時は、スナック菓子の大袋や、ジュースを母親同士で割り勘で買っていました。これから急に、うちの子供たちだけ家から持ってきた、手作りですが素朴なお菓子しか食べられなくなっては可哀想です。
子供たちにとって、遊ぶことが仕事です。旦那は、自分だけ仕事の付き合いの外食を、例外ルールで食べられることにしていました。だったら、子供たちもお友達と一緒の時は、好きな物を食べて良いことにしよう。
そして、まだ小さい子供たちが遊ぶ時は私もママ友も一緒です。それならママ友たちの食べ物も例外にしてもらわなくちゃ。旦那には文句は言わせません。
100マイル地元食は、子供たちに惨めな思いをさせたり、子供たちと親の社会との接点を断ち切るために始めたわけではありません。母親と子供たちにとって、社会との接点は、幼稚園でつながった交友関係です。そのための例外は仕方ないと思っています。
子供たちが今の生活をどう思っているかは、正直なところまだ分かりません。ですが、長女(3)は、たまにママ友との交友ランチに連れて行っても、あまり食べなくなりました。少なくとも「おうちのご飯の方が美味しい」と思ってくれているようです。
なので、「実際どうですか?」と聞かれる時は、いろいろと悩んだ結果、「意外と面白いですよ。」と答えるようにしています。この答えの裏には、多くの苦労と喜びが入り混じった複雑な想いがあるのでした。
コメント
先週の月曜日に、お世話になった後藤です。私も当然の「奥さんどうなんですか?」と聞きましたね(笑)。やっぱり、旦那さんのインパクトが強すぎて「暴走につきあっている」と考えがちです。でも楽しそうだと、わかりました。お陰様で、少しうちの嫁も影響を受けて、野菜料理を楽しむようになりましたね。
後藤さん
コメントありがとうございます。
自分としては、家族も世の中も、皆さんに羨ましがられるはずだぜ!と思ってやっているのですが...皆さんがズレているのですかね。
奥様が野菜料理を楽しむようになったとのこと、とっても嬉しいです。後藤さんがまた元気になっちゃいますね!
近いうちに、また買い物ツアーを、今度はおもてなしパーティー付きでぜひ。
魯肉飯の作り方を教えて欲しいです。
鈴木家一同