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EPISODE #62
【妻の回×保存食】梅酒・梅干し・ご飯の友
先週の妻の回で、初めての梅狩りの様子を書きました。旦那と長男(6)、長女(3)にとって、梅狩りが終われば、あとは興味がありません。
それは、梅干しが好きじゃないからです。採った梅がどうなろうと構いません。今回は、妻の梅仕事の様子です。
梅狩りを終え、帰りの車中では家族会議です。うちの家族は、私以外、梅干しがあまり好きではないので、初めは梅干しは少なめにして梅酒を多めに作るつもりでした。しかし、私は授乳中でお酒が飲めず、旦那は甘いお酒がすきではないので、そんなに梅酒いるかな?と言われ、話し合いは暗礁に乗り上げました。
そもそも、梅はいらなかったんじゃないか、という空気が流れ始めたところで、ネットで救世主を発見しました。ゆかりです。「梅干しを作る時に使う赤ジソでゆかりのふりかけができるらしいよ。」私のこの一言で旦那と長男(6)の目の色が変わりました。
梅干しは好きじゃないけど、ゆかりは好き。顔だけでなく食の好みも似ている旦那と長男は、「ゆかり食べたい!梅干し多めに作ろう!」ほんと現金なものです。とはいっても全部梅干しにするのはさすがに我が家には多すぎます。梅干しと梅酒を半分ずつ作ることにしました。
100マイル地元食の挑戦は、飲み物も含みます。今、我が家では、牛乳、麦茶、リンゴジュース、水、炭酸水が主な飲み物です。しかし、人を家に招いた時にこれだけだと少し寂しいです。
ワインはまだ旦那が亜硫酸で悶々と悩んでいますが、日本酒と焼酎はあります。乾杯のビールはまだ見つかっていないので、いきなり日本酒か焼酎から始まります。女性にはちょっと重たい気もします。そこで、梅酒を漬けておけば、少しは格好がつくのでは、と考えたのです。
家に着くとまずは、選別作業です。梅を大中小に分けていき、その後、青いものと熟して黄色くなったものを分けます。息子が採ったカリカリ梅のような小粒の梅も大事に使います。
梅酒は青い梅、梅干しは黄色い梅を使うのが良いようなので、丁度良く黄色くなっている梅は冷蔵庫に入れて、これ以上熟さないようにします。残りの青い梅から梅酒に使うものを除いて、残りは黄色く熟すまで室温に出しておきます。
梅酒は、青梅に氷砂糖とホワイトリカーを使うのが一般的ですが、両方とも100マイル範囲内に無いので、伊達市の北海道糖業のグラニュー糖と、十勝の新得町さほろ酒造の麦焼酎十勝無敗で代用します。消毒した容器にヘタを取った梅とお砂糖を交互に入れて、最後に焼酎を注いで完成。あとは3か月ほど待てば出来上がりです。
次は梅干しです。熟した黄色い梅と岩内町の星の塩を交互に入れて、重しのために水を入れたビニール袋を上にのせます。数日すると、梅酢という液体が出てきます。その梅酢をちょっと取り出し、塩揉みしてアクを抜いた赤ジソを漬けます。数日漬けたら、赤ジソを梅酢ごと、梅の瓶に戻します。
ネットの梅干しのレシピでは、梅雨が明けるまでこの状態で漬けると書かれていますが、北海道の梅は梅雨明け後の7月に採れますので、この目安が使えません。短いかなと思いながら3日間漬けました。
そして土用干しです。梅を取り出し天日で3日間干します。虫やカビを防ぐ意味があるそうです。この時、漬かった赤ジソを一緒に干して、乾いてからミキサーで粉にするとゆかりの完成です。干した梅は再び梅酢に戻して長期保存します。これで梅干しも完成です。
梅狩りにあんなに夢中だった子供たちでしたが、梅酒と梅干し作りには全く興味を示してくれず、1人、夜な夜な梅仕事に精を出すのでした。
梅酒
梅干し
※天日干し後に梅酢に戻さず、そのまま保存する方法もあります