MENU

TOP
【十勝旅行】ワイン城の観光案内人

EPISODE #46

【十勝旅行】ワイン城の観光案内人

2017.8.13

十勝旅行,食材調達

さんざんに打ちのめされた十勝旅行1日目が終わり、2日目の希望の朝。ハイカロリーな食材を求めて、冒険が始まります。目指すは肉!

といっても広い十勝、どこに行こうか迷っていました。そんな時、妻から池田町はどうかなと?と、ナイスな提案がありました。

池田町の牛肉、豚肉!出会えたのは、ワイン城の案内人のおかげでした。今回は、池田町での食材調達のお話。

道内屈指の人気ブランド牛を求めて

旅行中の行き先は、思いつきでアイディアを言う私と、検索してくれる妻の協力プレーで決まります。ブランド牛と言う私に対し、池田町に池田牛てのがいるらしいよ、という妻。行き先はすぐに決定しました。

中札内から1時間ほどの運転です。途中、視界いっぱいに畑が広がります。じゃがいも、大豆、とうもろこし、ビート(砂糖の原料)、とにかく広い。池田町に着くと、池田牛の正規販売店になっているらしいお肉屋さんに向かいました

昭和でレトロな雰囲気のお肉屋さん、外からは灯りがついていることしか確認できません。曇りガラスのドアを開け、中に入ると、お店の方が誰もいません。それどころか、ガラスケースにお肉が全く並んでいません

すいませーん、控えめに呼んでも誰も来ず。池田牛のポスターはあるものの、肉も無い。残念ですが、ここでは買うことができませんでした

一路、山の上のワイン城へ

すぐ先の山の上に、不思議な建物が建っていました。グレーの石造りでしょうか、城のような形をしています。妻は「あれはワイン城らしいよ、行ってみる?」ま、行ってみようか。お肉屋さんが空振りだったので、何か成果が欲しいところでした。

 

ブドウ畑が広がる山を駆け上がり、近くから見上げると、コンクリートでできた城みたいな建物。ブドウ・ブドウ酒研究所と書かれていて、ワイン工場や熟成室の見学ができる施設でした。入口を入ると、何か聞き慣れたメロディーが聞こえてきます。

妻が急に大きな声を出して「あー、この曲好きー!」え、どうゆうこと?と聞くと、これはドリカムの歌で、池田町はボーカルの吉田美和の出身地なんですって。「一度は来てみたかったんだ!

じゃあ、なんでこの町に来たいと言わなかったんだ?と言おうとして、見事にここに誘導されてきたことに気が付きました。妻への不信感と、自分の単純さへの驚き。少し無口になってしまいました。

 

ワイン城の観光案内名人

ワイン城の売店、100マイル地元食ルールで買える食べ物を探します。こちらで作られている十勝ワインや、十勝ブランデー。旅行中に1人ではお酒を飲まないので買いませんでした。他には、お菓子や地元の加工食品、もちろん買えませんでした。

また空振りか。今日の一番の狙い、牛肉も買えないのかな。あー、家に帰りたい。そんなことを思い始めた時、売店の近くに観光案内所があることに気付きました。ダメもとで相談してみようか。

窓口には、短い髪でごつい身体に、黒いジャケットを着た男性が立っています。怖い人かもしれない。でも、勇気を出して聞きました。この近くで池田牛が買えるところはありませんか?「はーい!すぐ探しますね!」すっごい明るい口調で答えが返ってきました。あ、良い人なのかもしれない。

池田牛大捜索!おまけに豚も!

ここからお兄さんの怒涛の電話調査が始まります。池田町の全ての連絡先が詰まった携帯を駆使して、池田牛の在り処を絞り込んでいきます。池田牛は、年間200頭しか出荷されない、本当に希少な牛です。以前、買いに行った白老牛は年間1,200頭。池田牛を買う難しさがよく分かります。

 

先ほど空振りしたお肉屋さんにも電話。在庫が無いことを確認してくれました。他にも何軒か電話してまだ見つからない。ふーっと一息ついて、天井を見上げる案内人さん。最後の手段だなと言って、掛けた先は、池田牛の通販をしている少し離れた帯広にある食肉卸業者さん

なんと、たまたまバーベキュー用のサイコロステーキの在庫がちょっとだけ残っている、という本当に嬉しい情報がもらえました。しかし、通販用の商品なので、電話で通販の注文をして、直接受け取りに行くという、トリッキーな方法でOKをいただきました。

大満足の結果に、すぐに肉を取りに行こうとした私たちを、案内人は引き止めます。他にも美味しいお肉、食べたくないですか?十勝で唯一、黒豚を生産している農家さんが、ちょっと先で直売所をやってますよ。この案内人はただ者じゃない。そう確信しました。

すぐに次のお客さんが相談に訪れ、案内人さんとの会話はここでおしまい。お名前もお聞きすることができませんでした。暗雲が立ち込めていた十勝旅行の行く手を明るくしてくれた案内人さん。次来たら、また、このお兄さんに無理な相談をしたい。そう思いながら、肉を求めて走り出すのでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


前の記事へ

次の記事へ