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2つのスーパーの共通点

EPISODE #9

2つのスーパーの共通点

2017.6.19

食材調達,シーズン1

 3週間目に突入した100マイル地元食チャレンジで、一番買い物に行っている場所は、間違いなく近くのスーパーマーケットです。自分から100マイル(160.9㎞)範囲内で生産された食べ物だけで生きていると誰かに話すと、よくこう聞かれます。

どうやって食べ物を獲ってくるんですか?狩り?

 いいえ、スーパーマーケットにも行きます。これまで何も考えずに買い物をしていたスーパーでも、視点を変えれば多くの地元食材に出会えるんです。

現代都会人は忙しくて狩りにいけない

 平日は、朝から仕事をし、夜帰宅して夕飯を食べて寝る。休日は、疲れが取れるまで寝て、昼から外に出かける。かつての私を含めた、一般的な日本の現代都会人の生活です。

 日が沈む前にテントを張って火を起こし、夜明けとともに獣を待ち伏せして仕留める。こんな生活は、憧れるだけでなかなかできるものではありません。

 100マイル地元食は、現代都会人にこそ、真似してもらいたいライフスタイルです。そんな我々にとって、スーパーは、狩り場のようにドキドキする空間になります。

私がよく行く2つのスーパーマーケット

 スーパーマーケットには、野菜、果物、魚、肉、乳製品に卵、米から小麦粉まで、100マイル圏内の食材が気づいていないだけで数多く売られています。何がどの店で買えるかは、いくつものスーパーを足を使って探らないとわかりません。

 今のところ、私がよく行くスーパーはこの2軒です。全く特徴が異なるスーパーながら、なくてはならない存在です。

  • コープさっぽろ 二十四軒店
  • MaccaLi’s Market(マカリイズ)

 コープさっぽろ二十四軒店は、2016年末にオープンした新しくて大きく、買い物がしやすいスーパーです。最初に目につくのは「ご近所野菜」のコーナーです。今の時期は、温暖な函館などの道南地域の野菜が並んでいて、100マイル圏内です。

 小樽や苫小牧のイチゴがあるのも嬉しいです。魚は時鮭(またの名をトキシラズ)、スルメイカ、カレイにカスベ(エイ)。肉は、鶏肉、豚肉の選択肢がいくつもあるのが助かります。近くに産地が多い牛乳と卵も、お手軽価格で買えます。

 また、札幌近郊産地の米やモチ、小麦粉まで日常的に買える価格で販売されているのが素晴らしい。1時間もあれば、子供連れで大体のものは買って帰れる、頼りになる存在です。

 次は、MaccaLi’s Marketです。MaccaLiとは、先日お邪魔した留寿都村の西隣の真狩村(まっかりむら)のことらしいです。オーナーがかつて訪れて魅了された村の名前にあやかって、命名したそうです。

 「オーガニックをもっと、カジュアルに」をスローガンに、店内には健康志向のおしゃれな食材が並びます。野菜は、特に北海道内産地にこだわったものがあり、貴重なハーブや香味野菜が手に入る、近所で数少ないお店です。

 この2軒に出会わなければ、我が家のここ数週間は、もう少し悲惨なことになっていたに違いありません。

地元食材は贅沢品か日常食か

 タイプが全く違うこの2つのスーパーには、1つだけ共通点があります。それは、消費者に対して、日常的に地元の食材を食べて欲しいと願っていることです。

 コープさっぽろは、普通の地元食材を手頃な価格で、しかもボリュームたっぷりで販売しています。MaccaLi’sは、ハーブなどの頻繁には使わないが、無いと困る珍しいものを地元産で揃えています。

 地元食材は、たまにだけ贅沢品として食べるべきものではなく、当たり前の日常食として食生活の中に組み込むべきだ。そんな、お店の皆さんの気持ちが伝わってきます。(感じているのは私だけかもしれませんが。)

 我が家の100マイル地元食チャレンジも、同じ方向を向いています。何も、特別で贅沢な食生活を送りたいとは考えていません。普段、当たり前に食べる物を、知っている人や、知っている産地から届く地元食材に置き換えていく。それによって、身体や気持ち、価値観が変わっていくのを楽しみたいのです。

現代都会人にとって、スーパーでの買い物が避けられないものなら、せめて自分の価値観に合ったお店で、気持ちよく買い物をしたい。そんなことを考えながら、今日も狩りの成果の卵3パックをカゴに入れてレジに並んでいます。

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