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【お料理】この町で食べる士別ラムのジンギスカン

EPISODE #217

【お料理】この町で食べる士別ラムのジンギスカン

2018.7.19

お料理

士別のサフォークラムをジンギスカンで楽しむ野外バーベキュー。両親と妻と私、子供たちの3世代でソウルフードです。この町を私たちの地元と呼べるようになったのはいつからだったでしょうか。

今回は、士別サフォークのジンギスカンとこの土地に移住してきた理由のお話です。

 

バーベキューができる郊外の公園へ

札幌の街はそれなりに大都会ですが、30分も車を走らせれば自然が豊かな郊外に出られます。前日に仕込んでおいた士別のサフォークラムとジンギスカンのタレを持って、バーベキューをしに出掛けたのは、田園テーマパーク「サッポロさとらんど」でした。

札幌市が運営している「サッポロさとらんど」には、子供を夢中にさせる大きな遊具がある広場や、農作業やバター作りなどの体験ができる施設があります。バーベキューができる炊事広場も含めて無料で遊べるとてもありがたい公園なのです。

サッポロさとらんど

青空の下でバーベキューができるのがこの公園の魅力

すべてが雪に覆われてしまう冬が長い札幌では、短い夏を謳歌するように、若い学生グループから家族連れ、シニアの仲良しチームまでが野外でのバーベキューを楽しみます。晴天に恵まれた週末のこの日も例外ではなく、炭火を囲む多くの人の輪ができていました。

 

サツラク牛乳の工場見学

「サッポロさとらんど」には、もうひとつ行きたかった施設がありました。それが「ミルク館」です。“サツラク” のブランド名で愛される「サツラク農業協同組合」の牛乳の工場です。

北海道サツラク牛乳

地元で生産された生乳から作られるサツラク牛乳

北海道内には多くの酪農地帯がありますが、サッポロの我が家から100マイル範囲内の牧場で絞られる生乳だけでできた牛乳は多くありません。“サツラク牛乳” は、我が家がこの1年間飲み続けてきた大切な牛乳です。

考えていたよりもずっと自動化された清潔な牛乳工場。見学コースに1枚の説明書きが貼られていました。それは “サツラク牛乳” の生乳を作った70戸もの牧場の名前でした。疑っていた訳では無いけれど、すべての牧場がちゃんと100マイル内にあることがわかりました。

どこの牧場から来たかまでわかる牛乳が飲めるなんて、札幌は本当に豊かな街です。

 

取り合いになるほど旨い士別サフォーク

横浜から孫に会うために来た両親が子供たちと遊んでくれている間、妻と私はコンロを組み立て、炭火を起こし、手際良くバーベキューの準備を整えていきます。やっと士別のサフォークラムのジンギスカンを食べられる。ここまでの道のりを考えると感慨深いものがあります。

士別サフォークラムのジンギスカン

大事にちょっとずつ焼く士別サフォークラム

もったいぶってまずは3枚だけ焼くことにしました。あまり焼過ぎないように、焼き色が付いたら裏返します。まずはパラリと塩だけをかけて食べました。

柔らかくも弾力がある身からは噛むほどに肉汁が出てきます。臭いまではいかない、ちょうど良い羊肉のクセが絶妙な個性です。

「お肉、焼けたよー!」

遠くで遊んでいた両親と子供たちを呼んで、皆でジンギスカンを食べ始めました。

子供たちが好きなのは、赤身でしっかりとした旨味がある肉。このラム肉はまさにど真ん中でした。焼けども焼けども、子供たちに食べられていくお肉。少し余ったと思えば両親が取っていきます。このわいわい楽しい雰囲気が青空の下でのジンギスカンの魅力でもあります。

やっと回ってきたラム肉を、自家製のジンギスカンだれで食べてみることにしました。甘辛いシンプルな味とリンゴのフルーティーな香りが、ラムの個性とうまく絡み合って、飛び込んできます。すぐにでも半身の羊を買いたくなるほど美味しいジンギスカンでした。

 

我が家がこの地に移り住んだ理由

東京に本社がある会社の転勤で来ていた札幌に、会社を辞めてまで移住したかった理由はいくつかあります。

気持ちと身体を擦り減らすばかりのサラリーマン人生から、家族との時間を真ん中に置いた、自分で生き方を決める豊かな人生へと方向転換するため。子供たちを自然が豊かな恵まれた環境で育てるため。

それにも増して、私たちを惹きつけたのは「近さ」だったのかもしれません。家の窓から山が見え、山を越えれば畑が広がります。少し走れば海に出て、朝市には新鮮な魚が並びます。

この土地にいる友人が好きで、友人たちが育てる食べ物が好きなら、この土地を好きになるのは当たり前のことです。私たち夫婦が選んだこの土地は、「食べること」を通じていつしか愛する地元になりました。

青空の下、元気に走り回る子供たちを見ながら、今や我が家にとってもソウルフードとなったジンギスカンを食べていると、改めてこの土地に移住して良かったと思うのでした。

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