©100マイル地元食
EPISODE #70
【お料理】再会ズッキーニのラタトゥーユ
農家さんは、収穫時期が一番忙しい。収穫作業は、朝、暗いうちから始まります。今の季節は、それが毎日続きます。
ですが、畑で育った野菜が収穫される季節は、私たち消費者にとって農家さんが一番輝いて見える瞬間です。この季節にどう農家さんから野菜を買うか、大切なテーマです。
今回は、出会った後の農家さんとの付き合い方と、ラタトゥーユのお話。
農家さんとの出会いはいつも刺激的です。友人からの紹介でお会いすることもあれば、買い物に行って偶然出会うこともあります。農家さんが育てた野菜を挟んでの会話。どうやって作ったか、どう食べて欲しいか、会話がはずみます。
そして、買って帰った野菜は、出会いの喜びが加わり、本当に美味しい。この喜びは、100マイル地元食を始めて知った、まだ皆さんにも馴染みが無い幸せ。さて、あっという間に全部食べ終わりました。
買ってきた野菜を食べ終わったら、さて、次はどうしましょう。つながったFacebookを頼りにまた農家さんに会いに行く?私たちが野菜を買いたい時、農家さんは収穫で一番忙しい。そんなに私たちだけにかまってもらう訳にはいきません。
そんな時、農家さんに再会せずに野菜だけを購入する方法がいくつかあります。
まずは、その農家さんが出品している農産物直売所に買いに行くことです。直売所では、各農家さんが持ち込んだ野菜を、貸し出された棚に並べられて、販売されています。その場で農家さんには会えませんが、直売所を仲介して買うことができます。
次に、通信販売で買う方法。最近の農家さんは、市場に出荷する野菜の他に、直接生産者さんに販売する直売方式を目指す方達も多くいます。そんな農家さんは、自前のホームページや通販サイトに出品しているので、私たちは通販で買うことができます。
他にも、農家さん自らやっている庭先の直売所に行ったり、北海道フルーツ森平さんと宮川農園さんがやっているような街中のマルシェに行ったり、ファーム伊達家さんの会員に年何回か野菜セットを発送するCommunity Supported Agriculture(CSA)の仕組みなど、様々です。
ファーム伊達家さんの会員制の野菜セット販売は、あいにく今年の会員枠がいっぱいでしたが、最近、伊達さんから嬉しい連絡がありました。多く採れたズッキーニを会員以外にも特別に販売しますという知らせでした。もちろんすぐに注文しました。
届いたファーム伊達家さんの箱。開けてみると、かわいいリーフレットの下に入ってました。ツヤツヤの濃い緑のズッキーニ。以前、1本だけお土産にもらった時はシンプルにソテーにして、粒塩で食べました。今回は、ちょっと凝った夏野菜のラタトゥーユを作ってみることにしました。
作り方は簡単。伊達さんのズッキーニ、和寒町の珍しいカボチャ甘龍、宮川農園さんのナス、ルスツのよしかわファームさんの長いも、家庭菜園の調理用トマトなどなど、全てを2cm角に切って、軽く炒めた後、トマトピューレを入れて、大きな耐熱ガラス皿に広げてオーブンで焼いたらできあがり。
今まで出会ってきた農家さんたちの夏野菜がたっぷり入ったラタトゥーユ。美味しくないはずがありません。そのまま食べてもいいし、朝食のパンに乗せてもいい。冷製パスタのソースにしても合います。この時期は、冷蔵庫に常備しておきたい料理です。
お忙しい農家さん達との出会いはとっても貴重なもの。そんな農家さんとの関係をずっと続けるためには、やっぱり継続的に買って、食べて、美味しかったと伝えることが大事です。それは、もう生産者と消費者、作り手と買い手の関係を超えて、友人に近い理解者同士になっているはずです。
出会う→直接買う→食べる→感想を伝える→連絡を取り合う→間接的に買う→食べる...こんな感じで、農家さんと消費者の関係が続いていけば、どちらの生活も楽しく豊かになると信じています。今から、農家さんとゆっくり話ができる冬が楽しみでもあります。
※野菜は全て適量です。好きな野菜を好きなだけ入れます。
※お好みで冷やしてから食べることもあります