その出会いは突然でした。

オレンジのようでちょっと違う、不思議な果物です。思い焦がれた柑橘類でしょうか。どんな果物でも、我が家にとっては大切な酸味のもとです。

今週の妻の回は、思いきって買った、ある果物で作ったのマーマレードのお話。

直売所で見かけたあの果物はなに?

旭川のぬまんちさんの田んぼでお米を買った後、せっかくなので私たちは、直売所をいくつか回りながら帰ることにしました。深川市にある道の駅ライスランドふかがわ到着。店内に入った途端、長男(6)がトイレに行きたいと言い出したました。

ライスランドふかがわ

人混みをかき分けて足早に進んでいる途中、レジの横に積み上げられていた不思議な果物。商品の名前を覚えるのが苦手な私は、もちろんチラッと見ただけでは、果物の名前を覚えられませんでした。しかし、なんとなく柑橘類のような感じがしました。

思い焦がれた柑橘類

柑橘類は、我が家が100マイル地元食の挑戦を始めてから食べるのをほぼ諦めていた食べ物です。北海道の果物のイメージと言えば、メロンやりんごぐらいでしたが、挑戦を始めてからは、サクランボや桃、ブドウなど、いろんな果物が採れることが分かりました。

でも、どれだけ探してもレモンなどの柑橘類は見つからず、寒い土地ではやっぱり無理なのかな、とほぼ諦めていました。酸っぱい物がもともとそんなに好きではない旦那は、早々に柑橘類のことは忘れてしまったようでした。

私は、子供の頃から酸っぱい物が好きで、よく姉と一緒にレモンにかぶりついていました。そう簡単に忘れられません。未練がましく、あらゆる直売所に行く度に、果物コーナーをくまなくチェックするのですが、まだ出会えたことがありませんでした。

買えると思ったら買えない時の悔しさ

息子とトイレから出てきた旦那に、レジ横に何やら柑橘類っぽい物があったと興奮して伝えると、「へー、どんなやつ?どうせ四国産とかでしょ?」と素っ気ない返事です。

当たり前かもしれませんが、直売所に並んでいる商品は、全てが地元産ではないのです。野菜や果物、お肉を前に、100マイル範囲外で買えず、何度ぬか喜びをし、がっかりさせられた後、勝手に腹を立てたことか。

旦那の素っ気ない返事は、何度も裏切られた結果の、マイナス思考の自己防衛スイッチが入った証拠でした。「わかんないけど、カタカナ4文字ぐらいの果物だったよ。」なんの意味もない返答をしたものの、なんとか旦那を売り場の前まで連れていくことができました。

マルメロ

柑橘類ではないけど貴重な果物

「マルメロ」

良かった。カタカナ4文字は合ってました。しかも産地はちゃんと100マイル圏内の砂川です。名前の下には、「生では食べられないので、ジャムやお酒に。」と書いてあります。柑橘類ではありませんが、なんだか良さそうです。

でも、まだどんなものかよくわからないので、Google先生に聞いてみました。「あ、マーマレードの語源になった果物みたいだよ。」私がそう言った瞬間、旦那の目の色が変わります。

「買うぞ。」

「何個買う?4個ぐらい?」

「10個。」

テンションが上がった時の旦那の買い物は、主婦の私には恐ろしいものがあります。食べたこともない果物を10個も買うなんて、心配性の私には到底無理な判断です。

でも、100マイル地元食の買い物は一期一会。様々な場所の旬の物を探して走り回っている私たちが、次来た時に同じものが買える保証はありません。下手したら来年まで会えないかも。こんな時は、旦那の大胆さに助けられます。

産毛の生えた緑がかっている物、黄色い物など、どれが美味しいか分かりません。なので、一通り買ってみます。

マルメロの本家マーマレード作り

マーマレードは、マルメロのジャムという意味のポルトガル語、マルメラーダ(Marmelada)に由来すると言われています。柑橘じゃないけど、味も近いのかな?帰り道の車内では、マーマレードが作れたら、どんなお菓子を作ろうか、1人で物思いにふけります。

洗った後のマルメロ

まずは、マルメロを水洗いして産毛を取ります。4つ切りにして芯を取ったら、厚めのいちょう切りにしていきます。変色しやすいので、塩水につけながら作業していきます。切ったら、使う砂糖の半分の量をかけて2~3時間置いておきます。

切って砂糖をかけたマルメロ

その間に、取り除いた芯だけを、浸るぐらいの水で煮ていきます。10分ほど煮たら煮汁だけを残して、芯は捨ててしまいます。煮汁を、置いておいた実にかけて煮ていくと、白かった実がだんだんとオレンジ色になっていきます。残りのお砂糖を足して、またさらにじっくりと煮ます。

また新しい大好きなジャムができました

完成間近になると、なぜかいつもタイミング良く現れる旦那。今回も甘い爽やかな香りを嗅ぎつけてか、ふらりと現れました。

そして、お得意の味見。

「うまっ!」

そして、また去っていきました。いちご、ハスカップ、サクランボ、桃、りんご、100マイル地元食の挑戦が始まってから、いろいろなジャムを作っていきました。が、これはまた風味が独特でとても美味しいです。

マーマレードほどの酸味と苦みはありませんが、爽やかな柑橘類に近い味に仕上がりました。もうちょっと買っておけばよかったかな...そんなことを思いながら、出来立てのジャムをもう一口味見するのでした。

マルメロのマーマレード

 

材料とレシピ

マルメロのマーマレード

  • マルメロ 1.5kg 深川 35mile
  • 塩 適量      岩内 40mile
  • 砂糖 450g   伊達 45mile
  • 水 適量      札幌 1mile
  1. マルメロを4等分に切り、芯を取り、厚めのいちょう切りにする(変色を防ぐため、塩水に浸しながら作業する)
  2. お鍋に入れた1にお砂糖の半量を振りかけ、2~3時間おく
  3. 芯をお鍋に入れ、浸るぐらい水を入れ火にかけ、沸騰してから10分ぐらい煮て、煮汁を残して、芯は捨てる
  4. 2に3の煮汁をかけて、お鍋で煮ていく
  5. 全体がオレンジ色になったら、残りのお砂糖を入れてさらに煮ていく
  6. お好みの固さになったら完成