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【沖縄旅行】肉のテーマパークのあぐー豚

EPISODE #148

【沖縄旅行】肉のテーマパークのあぐー豚

2018.2.8

お料理,沖縄旅行

沖縄を舞台にした100マイル地元食旅行の2日目の夕飯は、沖縄が大切にしてきた地元の豚が主役でした。北海道で食べる豚とは味も雰囲気も異なる “あぐー豚”。これが家族を空腹の不機嫌から救ってくれました。

今回は、やっとありつけた沖縄らしいあぐー豚の夕食のお話です。

肉好きの城 フレッシュミートがなは

ぜんぜん沖縄の100マイルご飯を食べてくれない長女(3)。やっと黒糖クレープを食べてくれましたが、まだまだ足りない様子。旅行2日目の夕飯は、長女も大好きなお肉を、たっぷり食べることにしました。買い物に行ったのは、1日目に前を通りすがって気になっていた名護市のお肉屋さんでした。

フレッシュミートがなは

フレッシュミートがなはは肉好きのテーマパーク

フレッシュミートがなは2階建ての派手な外見で普通のお肉屋さんとは思えない存在感があります。1階の左側がお肉屋さんで、右側がとんかつ屋さん、2階は焼肉屋さんと、お肉好きのために建てられたテーマパークのようにそびえ立っています。

このやる気に満ち溢れているお肉屋さんは、600年前から沖縄で飼われている島豚 “あぐー” を今も生産し続けている農業生産法人(有)我那覇畜産の直営店でした。広い店内には、あぐー豚はもちろんのこと、沖縄県産、国内産に海外産の牛肉も鶏肉も豊富に品揃えしていました。

600年の歴史がある島豚 あぐー

あぐー豚は、同じ名護市内で育てられていますので間違いなく100マイル内です。在来の琉球在来豚アグーと、西洋品種を掛け合わせたブランド豚 “やんばる島豚あぐー” のロースを買いました。他にも、沖縄県産の牛肉が食べたかったので、和牛小間肉も買います。

やんばる島豚あぐー

やんばる島豚あぐー

他にも、お肉屋さんならではの、牛ソーキ(あばら肉)や鶏のネックも買います。悩みながら店内をうろうろしていたので、お店のお兄さんが気さくに丁寧に案内してくれました。お会計の時には、豚肩肉の端っこの切れ端や、豚ラードをとった後のあぶらカスまでくれました。このお肉屋さんはド派手な外見に負けない素晴らしいサービスをしています。

買い物が終わって、恩納(おんな)村の貸別荘までは30分ぐらい。朝の内に炊飯器の予約をしておいたので、到着したらあとは買ったばかりのお肉を料理するだけです。空腹で機嫌が悪く、泣き疲れて眠ってしまった長女は、この料理に喜んでくれるでしょうか。

シンプルだけど滋味あふれる島の味

“やんばる島豚あぐー” は、シンプルに塩焼きで食べます。使う塩は沖縄の海水を丸ごと乾かして作った自然塩 “ぬちまーす” です。そのまま舐めるとほんのり苦く感じるほど、海水のにがり成分を含んでいます。ですが料理に使った瞬間に、柔らかい甘みと旨味がある塩味に化けます。調味料は塩だけで十分です。

ぬちまーす

海をそのまま塩にした “ぬちまーす”

煮込み用として売っていた筋が多い和牛小間肉も、赤身の部分だけを切り出せばサイコロステーキになります。残った脂たっぷりの筋は、肉を焼く時の焼き油として使えます。あぐーも和牛も、フライパンでさっと焼きました。やっと目が覚めてきた長女も、この香りには我慢できません。

前日にサンエーで買ったレタスとトマトとキュウリ今帰仁の駅そーれで買ったイタリアンチコリーで大人用のサラダを作ります。ドレッシングには、さっき肉屋でもらったあぶらカスと、シークワーサージュースの酸味を加えて、ぬちまーすで味を調えます。簡単ですが、まだ見ぬ沖縄の太陽を連想させるサラダになりました。

島野菜

今が旬の島野菜たち

長女の空腹はあぐー豚がぶっとばしてくれる

妻には申し訳ないけど、私の水加減で朝よりも美味しく炊けたご飯。シンプルに塩焼きにした “やんばる島豚あぐー” と沖縄県産和牛のサイコロステーキ。シークワーサーの香りが爽やかなサラダ。2日間の食材調達の成果が詰まった夕食です。

気がかりだった長女(3)も、元から心配ない長男(6)も、すごい勢いで食べてくれます。特にあぐーは子供にとっても本当に美味しいらしく、キッチンで肉を焼いている私の分が残らないほどのペースで子供たちの胃袋に収まっていきました。

あぐーの塩焼き

やんばる島豚あぐーの塩焼き

しっかり歯応えがあって、野性味ある香りを残す肉汁をたっぷり含んでいます。沖縄に来なければ食べられなかった味。長女が不機嫌じゃなければ寄らなかったかもしれないお肉屋さんの味。いつも偶然に助けられる100マイル地元食旅行ですが、だからこそお腹も心も満足させてくれる地元の味に出会えるのだと感謝しています。

 

※「やんばる島豚あぐー」の塩焼きはさっと焼いて塩を振るだけ。単純な料理なのでレシピは載せていません。

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