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買い物マラソン367㎞

EPISODE #30

買い物マラソン367㎞

2017.7.17

食材調達,シーズン1

 食べる物はできるだけ育った場所まで行って買う。100マイル地元食を始めて1カ月半が経った今、これこそが、新しい食生活を楽しむポイントだと感じています。

 その野菜が、米が、魚が獲れた土地に行き、できれば生産者さんから直接買う。その時に聞く、生産者さんの食べ物に込めた想い。

 バトンを受け取った我が家が、頑張って料理して、美味しく食べてゴール!こんな食生活、楽しくないはずない。今回は、そんな思いで走り切った367㎞(車で)の買い物マラソンのお話。

進路は西 目指すは農産物だ!

 今回の買い物マラソンでは、これまで既に行ったことがある産地を中心に回って行きます。まず目指すのは、札幌の我が家から南西に73㎞、留寿都村の道の駅230ルスツの農産物直売所です。

 ここでのお目当ては、よしかわファームさんの大豆です。味噌に振りかけ作り、我が家の大豆消費量はなかなかのものです。札幌市内のスーパーでは大豆はほとんど売ってません。だから絶対買わないといけません。

 直売所では、いつもの場所に吉川さんの大豆がありました。1kgの袋を2つ、しっかり購入。あわせて他の生産者さんの商品も物色します。運よく、シーズン始まったばかりの北海道の名物ベリー、ハスカップに出会いました。ジャムにしようか、妻へのお土産に3パックも購入します。

寿都の魚を目指して、米に出会う

 足早に留寿都を後にして、次は寿都漁港を目指します。バックミラー越しに臨む羊蹄山との別れを惜しんでいると、急に田園地帯に入りました。不思議な地名、蘭越町(らんこし)です。留寿都からは38㎞。

 以前偶然にも、蘭越米なるお米を買っていました。産地の場所も知らずに。これも自分の足を使って引き寄せた奇跡。蘭越米も買うしかない。羊蹄山の麓から日本海に流れ込む尻別川がもたらす豊富な水が育む米です。

 ちょうど通り沿いに、らんこし米農家直売所の看板があります。黒川農場さんの直売所でした。ここで我が家が大好きなお米、ななつぼし10kg入りを購入します。

寿都のあの男とあの魚は留守

 蘭越町から尻別川に沿って下り、日本海へ。ここからやっと寿都漁港のJF寿都町漁業協同組合直売所を目指します。蘭越町からは40㎞。水産ウィークでお世話になった寿都町役場の大串さんに会えるかなと思いきや、打ち合わせで隣町に行ってるとのこと。

 じゃあ、以前行った時に美味しさに感動したメナダには会いたい。売り場に着くと、メナダもいませんでした。あれ、今回は空振りかなと思いきや、寿都漁港の魅力はそんなものじゃありません。

 以前、大串さんがブランド化を目指していると教えてくれた、船上活〆のイナダがあります。イナダは、出世魚ブリの1つ小さいサイズ。これならクーラーボックスに入るかも。ここでは思い切って、船上活〆イナダ1匹、ヒラメ1匹、モンケ7匹、八角3匹を買います。

太平洋もしょっぱいってことは...

 寿都の次は、太平洋に出て、伊達市の野菜を買いに行きます。ですが、途中、信じられない幸運がありました。黒松内町(くろまつない)の道の駅くろまつないトワ・ヴェールⅡ、に立ち寄った時です。寿都からは22㎞。

 蝦夷の白熊、もう無いと思っていた100マイル範囲内の塩、太平洋側の長万部町(おしゃまんべ)で、海洋深層水から作られた塩でした。これは本当に嬉しい偶然です。これまで我が家の命を支えてくれていたのは、日本海の岩内町の星の塩だけでした。塩はいくつあっても困りません。3袋ほど買いだめします。

 そして、最後に立ち寄ったのは伊達市の道の駅だて歴史の杜伊達市観光物産館です。黒松内から54㎞。ここは北海道内でも屈指の売り上げを誇る人気の農畜水産物と工芸品の直売所です。夕方ということもあって、野菜は少なくなっていましたが、欲しかった白菜、大根、人参を買うことができました。

 広い店内、さすがに疲れてふらーっと歩いていると、目の前に幻が見えます。太平洋の塩。そんなに都合よく塩ばかりあるはずない。ですが、これが本物。第3の塩、太平洋側の洞爺湖町で作られた、釜焚自然塩カムイ・ミンタルの塩でした。なんて幸運なのでしょうか。ここでも3袋の大人買いです。

 伊達から我が家までは、140㎞。帰って夕飯を作らないといけないので、奮発して高速道路を使います。今日のマラソンのゴールタイムは8時間ぐらい、総走行距離は367㎞。家族のためとは言え、なかなかハードな1日でした。宝物を積んで安全運転で走る車内、料理のアイディアがぽんぽん出てきます。あー、お腹減った。

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