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直売所で地元食材と出会う

EPISODE #3

直売所で地元食材と出会う

2017.6.6

食材調達,シーズン1

 自分を中心に100マイル(160.9㎞)の範囲内で生産された食べ物だけを食べる「100マイル地元食」ルールでは、購入できる食べ物が限られます。今回は、北海道内の野菜や肉、乳製品や加工品が数多く販売されている「くるるの杜」に買い物に行きました。

くるるの杜の農畜産物直売所

 くるるの杜は、JAグループ北海道のホクレン農業協同組合連合会が2010年に開園した施設で、「生産者と消費者を結ぶ『食と農のふれあい広場』」をコンセプトにしています。

 北広島市の市街地から少し離れた場所に、アスパラやじゃがいもなどが植えられた農業体験ができる野菜農場、北海道産の旬の農畜産物が楽しめる農村レストランがあります。「100マイル地元食」チャレンジを始める前は、道外から親戚や友人が来るたびに一緒にレストランを訪れ、北海道の食べ物の豊かさを体験してもらいました。農園や里山の景色の中で、ゆったりとした時間が流れるお気に入りの空間でした。

 ですが、今となっては別の意味で貴重な場所になっています。今日の目的地は、ゲートを入ってすぐ右側にある農畜産物直売所です。大きなお店のひさしの前には特設のテントが立てられて、トマトやきゅうり、ナスや山菜の苗がずらりと並んでいます。訪れた5月は、北海道の家庭菜園を愛する市民が動き出す季節です。ずぼらな我が家もやっと手を出した家庭菜園にも、いい加減、苗を植えないといけません。

 自動ドアをくぐり、中に入ると、いつも通りの大変な賑わいです。鮮やかな緑色に染まる棚。多くの地元のお客さんが新鮮な野菜を手に取っています。ここが札幌から車で20分ほどしか離れていない大きな街の一部ということを忘れ、農村地帯の豊かな生活の日常に入り込んだような感覚になります。便利さとスピードの魅力に囚われ、都会にどっぷりとハマって生きてきた私たち現代都会人にとって、ここは、また別の生き方の選択肢を感じさせる貴重な場所なのでした。

リンゴジュースがあった!

 「100マイル地元食」の挑戦で最も難しいことは、100マイル内の加工食品を見つけることかもしれません。多くの加工食品は、主に地元産の原材料を使っていたとしても、他にもたくさんの範囲外の原材料や添加物が混ざっているからです。北海道産の大豆を使った醤油でも食塩は外のもの。北海道産の生乳を使ったアイスクリームには外の添加物が入っていて、買うことができません。

 くるるの杜の直売所を訪れたこの日、どうしても買いたかったのは、リンゴジュースと小麦粉、そしてハチミツでした。我が家の5歳の長男と2歳の長女は、おやつの時間にリンゴジュースを飲むのが大のお気に入りです。でも、100マイル外で製造された食品添加物が入っていることが多くて、近所のスーパーでは買えませんでした。

 この直売所には、道内各地のリンゴ、ぶどう、トマト、ハスカップなどのジュースが販売されています。特にリンゴジュースの品ぞろえは充実していて、ふじ、つがるといったお馴染みの品種だけでなく、北海道の品種のハックナインもあります。

 その中に、100マイル外から来た砂糖や酸化防止剤が入っていない、100%ストレート果汁のリンゴジュースを見つけることができました。札幌の西にある積丹半島の付け根、仁木町で採れたリンゴだけを使った、JA新おたるのリンゴジュースです。

 チャレンジ開始前夜、妻とこれからの日々のことを話していた時、まだ小さい子供たちが好きな食べ物をどうやって確保するかに頭を悩ませていました。秋から冬が旬のリンゴが買えない6月にも、リンゴジュースが手に入ることがわかって、ちょっとだけ安心できました。

 また、この日は、JAいわみざわの小麦粉と札幌ハチミツも買うことができました。どちらも我が家では、常備しておきたい食材です。

農産物直売所の可能性

 この日は購入しませんでしたが、他にも野菜や肉など、100マイル内の食べ物を多く見つけることができました。農産物直売所は、近隣で生産された食べ物にこだわって販売しています。

 今後の「100マイル地元食」生活では、直売所をうまく活用していけるかもしれません。普段買い物をしていた近所のスーパーとは、また違った雰囲気と、貴重な地元食材を目当てにこれからは直売所巡りをしてみたくなりました。

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