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【お料理】子供たちも夢中になる鹿カツ

EPISODE #192

【お料理】子供たちも夢中になる鹿カツ

2018.5.9

お料理

「むかわのジビエ」のハンター本川さんが大切に肉にしてくれたエゾ鹿、早速お料理することにしました。繊細な肉質のエゾ鹿は料理が難しい。そう言われるとなんだか挑戦したくなってきます。初めて見る鹿肉に興味津々の子供たちのためにも美味しく作れるでしょうか。

今回は、エゾ鹿肉で作った馴染みのある家庭料理と子供たちのお話。

 

繊細な鹿肉は料理するのが難しい?

北海道の厳しい冬を越すために脂肪を蓄え、晩秋から冬に旬を迎えるエゾ鹿。購入できたのはモモの中の、内モモ、外モモ、シンタマの3つの部位でした。まずは柔らかい肉質の内モモから料理することにします。初めての鹿肉はどんなお肉なのでしょうか。楽しみですが少し不安でもありました。

えぞ鹿の内モモ肉

深い赤身のえぞ鹿の内モモ肉

ジビエを扱う有名レストランにもお肉を提供していて食通の本川さんから、鹿肉の火の通し方の難しさを聞いていました。野生動物のエゾ鹿は筋肉質で、繊維質の牛や羊に似ていて、火を通しすぎると硬くなってしまうそうです。

そして、初めての料理には鹿カツがおススメと教えてくれました。豚カツや牛カツを作るのと同じように、鹿肉をカツにすると簡単に柔らかく美味しく食べられるそうです。カツは子供たちも大好きなメニュー、初めての鹿肉でも抵抗なく食べてくれるかもしれません。

 

ハンターおススメの鹿カツに挑戦

深い赤色をした内モモ肉を2cmほどの厚さに切って繊維をほぐすように包丁の背で軽く叩きます。野生の力強さを秘めた本当にきれいな色をしています。我が家の風変わりなルールで100マイル外の食材が入っているとんかつソースは買えないので、代わりにしっかりと下味をつけます。

塩と乾燥させたパセリの粉末を両面に揉み込んで、小麦粉を振りかけます。次に溶き卵を絡めて、最後は我が家の手焼き食パンで作ったパン粉をまとわせます。妻の提案で、あまり長く火を通さないように、190℃の高めの温度の油でさっと揚げることにしました。

鹿カツの下ごしらえ

鹿肉と手作り生パン粉で下ごしらえ

ジュワ―っと大きな音を立てて鹿肉が飛び込みます。すぐに色付き始める粗目の生パン粉。キツネ色になったところで、油から上げて予熱で中まで火を通します。これで肉の真ん中にもゆっくり優しく火が通るはずです。とっても簡単に今夜の馳走ができました。

 

サク ほろほろ ジュワー

食卓で待ち構えている長男(6)と長女(3)の前に、あつあつの鹿カツを出します。妻と私が初めての鹿肉にウキウキしているのが伝わったのか、子供たちも争うように箸を伸ばしてかぶりつきます。

鹿カツ

初心者にも簡単!鹿カツ

「ハフハフ、これおいしー!」お肉が大好きな子供たち、いつもと少し違うカツも素直に気に入ってくれました。

すぐに無くなってしまいそうだったので、大人も食べます。サクッとした衣の中で、鹿肉の繊維がほろほろとほどけて肉汁がしみ出してきます。鹿肉らしい鉄分のような香りはしますが、嫌ではなくむしろ愛らしい個性です。これなら、鹿肉の料理もそんなに難しくないかもしれない。

少しだけ自信がついた私は、残りの内モモ肉をローストにしてみることにしました。生のお肉を柔らかくして、爽やかな香りを足すため、白ワインと香味野菜に1時間ほど漬け込みました。頃合いを見計らって、いよいよ火の通し方が難しいローストに挑戦です。

 

子供たちを夢中にさせた鹿肉のロースト

多めの油を引き、常温にした鹿肉を弱火で温めるように焼いていきます。ちょっとだけ焼いたら火から下ろして中まで熱を伝える。最近流行りの肉の焼き方をレシピ本を覗きながら試してみます。これを何度か繰り返して、最後はちょっと強めの火で焼き色を付けます。

それにしてもこの焼き方は難しい。外からは見えない肉の真ん中が、ちょうど良い焼き加減にならないといけません。今だ、と意を決して包丁で切ってみます。今回は、残念ながらしっかりとウェルダン。こんなはずじゃなかったのにとタメ息をつきつつ、一切れ食べてみました。やっぱり少し硬くなってしまいました。

鹿肉のロースト

中までしっかり火が通ってしまった鹿肉のロースト

これならぜんぶ鹿カツにしておけばよかったと思いつつ、遠慮がちに食卓に内モモ肉のローストを出しました。

「これも鹿なの?」と、すぐに手を伸ばす子供たち。あっという間に、全て平らげてしまいました。彼らには、少しの硬さなんて気にならず、噛めば噛むほどしみ出してくる赤身肉の美味しさに夢中のようです。北海道の野山のお肉が子供たちの胃袋をがっちり掴んだ瞬間でした。

 

材料とレシピ

鹿カツ (4人分)

  • 鹿内モモ肉 500g むかわ 47mile
  • 星の塩 6g 岩内 40mile
  • パセリ粉末 大さじ1 東神楽 73mile
  • 薄力粉 大さじ2 江別 12mile
  • 卵 1個 千歳 25mile
  • 生パン粉 適量 自家製
  • 米油 適量 深川 35mile
  1. 鹿肉を厚さ2cmに切って、包丁の背で叩いて柔らかくする
  2. 塩とパセリの粉末を両面に揉み込む
  3. 2に薄力粉、溶き卵、生パン粉の順につける
  4. 190℃に熱した油に、3を入れて揚げる
  5. 泡が小さくなって、衣がキツネ色になったら油から上げる
  6. 5分ほど待って、予熱で中まで火が通ったら完成

 

※鹿肉のローストは、もう少しうまく作れたらレシピを紹介しますね。

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