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【お料理】足りない物だらけのクリスマスディナー

EPISODE #134

【お料理】足りない物だらけのクリスマスディナー

2018.1.8

お料理

クリスマスディナーを100マイル地元食ルールで作るとどうなるか。特別な材料は使わずに、子供たちが好きなメニューに挑戦しました。

今回は、足りない物と代わりの物だらけのクリスマスディナーのお話。

我が家っぽいちょっと変わったクリスマス

たぶん今年最後の我が家のイベントになるクリスマスディナー。特別な日のご飯は、子供たちに楽しんでもらいたくて、何を作ろうか、妻と一緒に考えていました。100マイル地元食のルールで、我が家っぽく、遊び心もちょっと入れて。

作ることにしたのは、妻が数日前から仕込んでいたハムの他に、チーズを使わないラザニア、羊腸の皮を使わないソーセージです。重要な材料が手に入らずに作るのを諦めていた料理を、この機会に作ってみようと考えました。

市販のハムは、豚肉が地元産でも、必ず範囲外の塩や調味料が使われていて買うことができません。チーズも問題は塩。チーズは生乳と塩だけで作られるシンプルな食材ですが、地元の塩を使ったチーズは見つけられていません。ソーセージでは、皮になる羊の腸が海外のものなので、市販品は食べられません。

本当に面倒なルールを設定したものです。

皮無しソーセージとチーズ無しラザニア

まずは、皮無しソーセージから作ります。豚挽き肉と刻んだ野菜、牛乳とパン粉と玉子のつなぎ、塩、香り付けのローズマリー、タイム、ローリエを混ぜてこね、耐熱皿に詰めてオーブンで焼きます。しっかり固まったら、厚めにスライスしてフライパンでこんがり焼いて完成です。

耐熱皿にソーセージの中身を詰める

耐熱皿にソーセージの中身を詰める

次に、チーズ無しラザニアです。今まで作り置きしておいた材料で、手際よく作ることができました。留萌のパスタ専用超強力粉“ルル・ロッソ”の手打ちパスタ、冷凍しておいたミートソースとホワイトソース。パスタを硬めに茹でてから、パスタ、ホワイトソース、ミートソースの順で何層も重ねていきます。

パスタ、ホワイトソース、ミートソースの層

パスタ、ホワイトソース、ミートソースの層

チーズに代わる香ばしさが欲しくて、妻のアイディアで、一番上にはフライパンでこんがり焼いたパン粉をかけました。慎重にオーブンに入れて焼き色をつけたら、チーズ無しラザニアの完成です。

地元で足りない物は使わないか、別の物で代用する。諦めて通り過ぎた物にはこだわらず、工夫できる物だけ楽しんでみる。なんとも気楽なお料理です。

スープで温めて作るハム

ハムは、調理方法が変わっていました。3日前から、野菜の旨味が溶け出した塩水につけた豚のロース肉。これに火を通していきます。一気に加熱するとガチガチに硬まって、肉汁も逃げ出してしまいます。だから、ゆっくりじっくり火を通します。

「スープを沸騰させて火を止めたら、肉を入れて冷めるまで待つ。肉を取り出して、もう一度同じことを繰り返す。」なるほど、これならゆっくりじっくりできます。でも問題は、「スープ」でした。レシピ本通りなら、固形スープの素で良いのですが。そんなもの、100マイル内にはありません。

仕方なく、冷凍庫に大切にしまっておいた豚のスペアリブ用のお肉で出汁をとりました。一度、臭みを取るために茹でこぼしてから、圧力鍋で、香味野菜とスペアリブを茹でました。茹で汁はハム用に、スペアリブは翌日のご馳走になります。

スペアリブのスープ

スペアリブでとったスープでハムを温める

2回沸かして、2回待って、豚肉の塊は、ほんのりピンク色のハムになりました。活躍してくれた「スープ」は、セロリと人参と、家庭菜園で採れて冷凍しておいたトマトを入れて、本当のスープにしました。

ちょっと変でも家族で食べれば素敵なディナーに
自家製ハム

中までほどよく火が通った自家製ハム

ナイフでハムを薄く切っていきます。中まで優しく火が通っていて、肉汁がじわりとしみ出してきます。子供たちとつまみ食いすると、塩味が少し薄い気がしました。妻が漬け込んだ時間が短かったのかな。足りない分は、貴重な塩をちょっとだけふって補います。

こんがり焼いた皮無しソーセージ

こんがり焼いた皮無しソーセージ

皮無しソーセージは、思ったよりもソーセージでした。ハーブの香りとこんがりと焼いた香ばしさが食欲を誘います。自家製の粗挽き挽き肉の歯応えが、なんともそれらしい雰囲気を出しています。子供たちにとって待ちかねた味、何枚もおかわりします。

チーズを使わないラザニア

チーズの代わりにパン粉をのせたラザニア

チーズ無しラザニアも、クセになる味です。手打ちパスタのぷつぷつという歯応えとともに、クリームソースとミートソースのコクが広がります。ソースを作り置きしておけば、こんなに本格的なラザニアがすぐ作れるなんて、良いことを知りました。

「良い子にしてないと、サンタさんのプレゼントがじゃがいもになっちゃうんだって。」

長男(6)が、幼稚園で誰かから聞いてきた話を披露してくれました。じゃがいもの方が助かるなあ、と思いつつ、足りない物だらけの特別なディナーで、満ち足りた時間を楽しむのでした。

 

材料とレシピ

ハム

  • 下味をつけた豚ロース肉
  • 豚スペアリブ 600g 千歳 25mile
  • セロリ  1本 伊達 45mile
  • ニンジン 半分 伊達 45mile
  • 玉ねぎ  半分 留寿都 30mile
  • 水 3リットル 札幌 1mile
  • 酒 100ml 新十津川 45mile
  1. たっぷりのお湯(分量外)を沸かし、スペアリブを入れひと煮立ちさせる
  2. お湯を捨て、流水でスペアリブの汚れを洗う
  3. 圧力鍋に3リットルの水、2のスペアリブと刻んだ野菜、酒を入れ、圧力をかけて10分茹でる
  4. 圧力が下がったら、スープ、スペアリブ、野菜を分けておく
  5. 4のスープを沸騰させ、火を止めたら、下味を付けた豚ロース肉を入れ、冷めるまで待つ
  6. 5の豚を取り出し、スープを沸騰させ、再び豚を入れて、冷めるまで待って完成

 

皮無しソーセージ

  • 豚ロース 500g 上富良野 65mile
  • 玉ねぎ 1/2個 留寿都 30mile
  • にんにく 1片 留寿都 30mile
  • 牛乳 大さじ2 札幌 9mile
  • パン粉 大さじ1 自家製
  • 溶き卵 1個 千歳 25mile
  • ローズマリー 適量 自家製
  • オレガノ 適量 自家製
  • ローリエ 適量 仁木 29mile
  • 塩 5g 岩内 40mile
  • 米油 適量 深川 35mile
  1. 豚ロースを粗目の挽き肉に、玉ねぎとハーブはみじん切り、にんにくはすりおろす
  2. ボウルに米油以外の材料を入れ、粘り気が出るまで混ぜる
  3. 耐熱皿の内側に米油を塗って、2を空気を抜きながら詰め、アルミホイルでフタをする
  4. オーブンの天板に耐熱皿を置き、お湯をはって、150℃に予熱したオーブンで1時間焼く
  5. 耐熱皿のまま常温まで冷まし、冷蔵庫で冷やし固める
  6. 耐熱皿から出して2cmの厚さに切って、フライパンで焼き色を付けて完成

 

チーズ無しラザニア

  • ルルロッソ 200g 留萌 65mile
  • 玉子 2個 千歳 25mile
  • 米油 小さじ2 深川 35mile
  • 塩  小さじ1 岩内 40mile
  • ホワイトソース 自家製
  • ミートソース 自家製
  • パン粉 大さじ2 自家製
  1. ボウルで、小麦粉、玉子、米油、塩を入れ、水分が均等になるように混ぜる
  2. 1を1つの玉にまとめて、ラップをかけ、2時間ほど常温に置いておく
  3. 2を大きくて分厚いビニール袋に入れ、足で踏み延ばしては折り返すを10回繰り返す
  4. パスタマシーンで、1mm厚まで延ばしたら、耐熱皿の大きさに切って、1分茹でる
  5. 耐熱皿に、パスタ、ホワイトソース、ミートソースの順に重ねていく
  6. 最後に炒めたパン粉をのせ、220℃に予熱したオーブンで20分焼いて完成

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