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【お料理】新じゃがのシャクシャクしゃぶしゃぶ

EPISODE #59

【お料理】新じゃがのシャクシャクしゃぶしゃぶ

2017.9.4

お料理

今の北海道は、新じゃがの季節。欲張って買った山盛りのじゃがいもを、新じゃがと呼べる新鮮なうちにたっぷり食べたいと思いました。

普段なら、子供の鉄板人気メニューのフライドポテトにしがちですが、大人はそろそろ別のメニューが食べたくなりました

今回は、新じゃが創作料理のしゃぶしゃぶのお話。

大興奮のルスツ野菜マルシェの戦利品

8月末に、留寿都村の農家さんと野菜ソムリエの仲間たちと一緒に、札幌の地下広場で農家直売のマルシェをやりました。本当に多くのお客さんに来ていただいて、持ってきた野菜はすべて売り切れるほど、大成功になりました。

そんなマルシェの裏側で、我が家は独自のミッションを背負っていました。それは、我が家の子供たちが好きな野菜第1位のじゃがいもを山盛り調達することでした。今の北海道は、新じゃがの季節。普段は鮮度を気にしないじゃがいもも、今だけはプリプリに新鮮です。

ざっと15kgはあるでしょうか。よしかわファームさんから調達できたじゃがいもは、北海道産じゃがいもの新定番のキタアカリ、皮が赤くて甘みがあるレッドアンデス、そして、特徴はそんなに無いけど万能選手のとうやの3種類でした。

フライドポテトじゃないじゃがいもメニュー

6月1日から100マイル地元食生活を始めて、早くも3か月が経過しました。この間、我が家が一番多く食べた野菜は、間違いなくじゃがいもです。それも、食べ方はほとんどフライドポテトでした。

食べ物に慎重で気に入ったメニューしか食べない長男(6)と、肉食でほとんど野菜を食べない娘(3)が、すごい勢いで食べてくれる野菜メニューが、フライドポテトだからです。北海道のじゃがいもを使った揚げたてフライドポテトは人生観が変わるほど美味しい

だけど、フライドポテトはフライドポテト。揚げ油にローズマリーを入れて香りを足す。揚げた後のポテトに、じっくり焼いた刻み自家製ベーコンを脂ごと和える。いろいろやっても、大人はだんだんと飽きてきます。何か新しいメニューが食べたくなりました。

新じゃが創作メニュー第1弾はとうやしゃぶしゃぶ

万能選手のとうやは、煮崩れしにくく、モチモチした歯応えがあります。これなら、歯応えを活かして、煮たり茹でたりするメニューができるかも...そう考えていて思いついたのが、じゃがいものしゃぶしゃぶ、じゃがしゃぶでした。

その日はスーパーで、たまたま我が家から近い千歳産の豚ローススライスを買うことができました。豚しゃぶをメインにすれば、じゃがしゃぶで失敗しても、がっかりはしないのでは?思い切った創作料理にチャレンジできる条件が整いました。

大玉のとうやを選んで皮の土を綺麗に洗います。吉川さんが言ってた通り、柔らかいフカフカの土でストレスなく育ったじゃがいもは、肌がツルっときめ細かく美肌です。スライサーで1から2mmぐらいの厚さにスライスして、水にさらしておきます。

しゃぶしゃぶ=ポン酢で食べるもの

私が大好きで、常に我が家の棚にストックを切らさなかった調味料がポン酢でした。どんな調理の仕方でも、ポン酢さえかければ絶対美味しい料理になる。妻には嫌われる、夫の悪い癖でした。でも、今はポン酢が無い。それじゃ、しゃぶしゃぶとは言わないじゃないか!

家にある食材で、茹でたじゃがいもと豚肉を美味しく食べられるタレを作るしかない。助けてくれたのは、吉村さんに出会えた十勝ヒルズで買えた幸運のお酢でした。ギリギリ100マイル範囲内のお酢です。独特の力強い風味を持った小豆から作ったお酢。黒酢のような香りと旨味があります。

まだ醤油は無いので、ドレッシング風にします。小豆のお酢1に対し、米油を3。ハチミツの空き容器に入れて、塩を入れたらシェイクします。普通の米酢と油では、なかなか混ざり合わずすぐ分離してしまいますが、小豆のお酢に含まれるたんぱく質やアミノ酸が、たぶん助けてくれたのでしょう。しっかり乳化したドロッとしたタレになりました。

ドキドキのじゃがしゃぶ初体験

相変わらず肉に目が無い子供たちに豚しゃぶを食べさせながら、大人たちはドキドキしながらじゃがしゃぶを始めます。薄くスライスした真っ白なとうやを、塩で味付けした、昆布と鮭節のダシ汁でしゃぶしゃぶします。すぐに透明になって火が通ったことがわかります。

その1枚を小豆酢のタレにつけて食べてみます。しゃくしゃく。小気味良い歯応えの後に、とうやの優しい香りと甘みがついてきます。とうやのシンプルな味わいに、小豆酢のタレが旨味と酸味を足してくれて良いアクセントになります。これはなかなかいけるかもしれない。

次に5枚ぐらいまとめてしゃぶしゃぶしてみました。しゃくしゃくしゃくしゃくしゃく!重ねてかじったとうやは、まるで、ミルフィーユ?ラザニア?ミルクレープ?独特の歯応えが連続で飛び込んできます。これは楽しいし、とうやの味も強く感じられます。豚肉と一緒に食べても更に美味しい。

ここに、じゃがしゃぶの食べ方の正式な作法が生まれました。ガバっととって、しゃぶしゃぶし、重ねたまま口に放り込む。これはオススメです。

 

材料とレシピ

じゃがいもしゃぶしゃぶ

  • とうや         留寿都 30mile
  • 豚肉(ローススライス) 千歳  25mile
  • 小豆の酢 大さじ1   幕別  98mile
  • 米油   大さじ3   深川  35mile
  • 塩    小さじ半分  岩内  40mile
  • 昆布          浦河  97mile
  • 鮭節          八雲  76mile

※他のお肉やお野菜はお好みで

  1. 小豆の酢、米油、塩を乳化するまでよく混ぜる
  2. 昆布をたっぷりの水に入れ、ごく弱火にかけておく
  3. 水が昆布色に色づいてきたら鮭節を入れ中火にして沸騰させる
  4. 沸騰したら火を止め1分ほど置いて、鮭節が沈むのを待つ
  5. ザルで濾してダシ汁を作り、塩で薄めに味付けする
  6. 土鍋にダシ汁をはり、好きなやり方でしゃぶしゃぶして完成

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